旅行けば千鳥足

北に美味い魚あれば冬に行き、南の焼酎飲みたさに帰省をし、西の良い居酒屋の噂を聞けばしこたま飲み食いをする。そういう人に私はなりたい

ひとり遊び


西野七瀬 ひとりよがり

若い頃からひとり遊びが得意だった気がする。

 

 

それは積極的にひとり遊びをするわけではなくて、おそらく消極的にやっていることなんだろうと思っている。部屋にこもってじっと本を読んでいるのも、それはそれで嫌いじゃあないけれども、そこまで集中力があるわけではないから、何かをしていた記憶がある。

 

大学に入ってからはそれが顕著になった。

大学に友達はいなかったし、バイトも躊躇していた。いくら学校と家の往復をしたところでたかが知れている。だからよく一人カラオケにいった。家の近所にフリータイム1,000円ぐらいの店があったから、結構行っていた。それこそ朝から晩まで、ひたすらに歌っていた。

流石に毎日通い詰めるわけにもいかないので、散歩したりだとか料理に没頭したりだとか、いろいろやった。

働きだして懐にも余裕が出てきた。1週間ぐらいひたすらに電車に乗り、ひたすらに酒を飲む。これもつまるところはひとり遊びだ。

いつしか一人カラオケも行かなくなった。最近はもっぱら酒と旅行、あとは美術館。

共通点は……多分現実との隔絶・断絶なんじゃないかと思う。

現実からはなんとなく距離を起きたくて、それらに没頭する。

 

これを書きながら、ハイボールを飲んでいる。

今もまた、ひとり遊びは続いているのだ。